診療・治療

Treatment

言語聴覚療法科

言語聴覚療法とは

聞く、話す、表現する、食べる行為に疾患、事故、加齢などの原因により問題が生じた者に対して、言語聴覚療法、摂食嚥下療法、音声治療を通して自分らしい生活ができるよう支援・指導・援助を行うことです。

言語聴覚療法の対象者は

当院では
脳血管疾患により生じた高次脳機能障害、失語症、構音障害
疾患や加齢による摂食嚥下障害
声の高さ、強さ、大きさ、声質に問題の生じる音声障害
を主に対象として対応しています。

言語聴覚療法の目的は

疾患によりコミュニケーション(話す、聞く、書く、表現する)が上手く行えない方のコミュニケーションの円滑化を図ることや、疾患・加齢により食べることが上手く行えない方の日々の食事が楽しく、安全に出来る様支援していくことが目的です。

失語症とは

失語症は、脳梗塞や脳出血など脳卒中や、けがなどによって、この(言語領域)が傷つき、ことばがうまく言えなくなる状態をいい、自分が思っていることをことばで表現することができなくなったり、相手と会話をしていても、相手が話していることばの意味を理解することが出来なくなる症状のことを言います。

そのため、人とのコミュニケーションが難しくなり日常生活に支障をきたします。具体的な症状として、言葉数が少なくなった、言葉が出にくい、思い出せない、いい間違いをする、意味不明な言葉をしゃべる、正しい文がしゃべれない、相手の言葉が理解できない、などがあります。

嚥下障害とは

嚥下障害の原因は、器質的(解剖学的)障害と機能的(生理学的)障害の2つに分けられます。また、加齢に伴う機能低下も影響します。器質的原因として、食物の通路に問題があり、通過を妨げられていることによっておこります。機能的原因として、食物の通路の動きに問題があり、食べ物を上手に送り込むことができない状態です。

症状は、飲み込みにくい、食事中にむせる、食事中や食後それ以外のときにものどがゴロゴロ(痰がからんだ感じ)がする、のどに食べ物が残る感じがする、食べるのが遅くなる、夜咳で眠れなかったり目覚めることがある、声がかすれてくる、などがあります。

構音障害とは

ことばを話すのに必要な唇、舌、声帯など発声発語器官の麻痺や運動の調節障害(失調)によって、発声や発音がうまくできなくなる状態をいい、不正確、不明瞭となりいわゆる(ろれつが回らない)状態になります。そのため相手に自分の話が伝わりにくくなります。

音声障害とは

声の高さ、声の強さ、声質、声の持続のいずれかに障害が生じた状態を言います。音声障害には、喉頭の炎症や腫瘍・麻痺などによる「器質的音声障害」と、機能的な異常が認められないにも関わらず、精神的問題(心因性)が多少なりとも関連しており音声に異常のある「機能的音声障害」に分けられます。

当院での取り組み

<摂食・嚥下ラウンド>

患者様に対して安全な食環境の提供を目的に、摂食・嚥下能力に即した食事が出来ているかなどを看護師・管理栄養士・ST・OT・PTとで評価を行います。
実際の食事場面を見学させて頂き、食事姿勢や食事形態、補助食品の導入、介助の方法、自助具の選定、リハビリテーションの必要性などについて検討し助言を行います。適した食環境を提供することで、誤嚥性肺炎の予防や栄養状態の改善を目指しています。

<NST>

各患者様に対しての栄養状態の改善を目的に、医師や看護師、管理栄養士・薬剤師・ST・PT・歯科衛生士とで一週間に一回の頻度でカンファレンスを行っています。

<SST>

患者様に対して安全な食環境の提供と院内誤嚥性肺炎の予防を目的に、医師や看護師、管理栄養士、ST、PT、OT、歯科衛生士で月に一回のラウンドとカンファレンスを行う。

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